それは見るに堪えない状況でした。こうじは倒れた木の下に小さな家があったことを思い出しました。 「わあ、ひどい！誰かケガしてない？こうじのおかあさんはお医者さんだよ！」あかりは叫びました。 「そうだよ」こうじは言いました。「おかあさんは必要なら助けてくれるよ。誰にも言わないしきっと君たちのことは秘密にしてくれるよ」 サクラちゃんは返事をしました「みんなは地下のほら穴に隠れてたから元気で誰もケガしていないわ。悲しいことに家と持ち物は嵐で全部ひどく傷ついてしまったの。魔法ですべて直すにはパワーが弱すぎてできないから、あなたたちが手伝ってくれないかと考えていたんだけど」 サクラちゃんが泣き出し、あかりとこうじは自分たちの頬にも涙が流れているのを感じました。

「こうじ！」あかりが叫びました。「アイデアがあるんだけど、小屋に古い人形の家があったの知ってるでしょ、こうじのおかあさんはあの家を彼らにあげても構わないかしら？」 こうじは言いました「おかあさんはあの家がいいことに使われるならうれしいはずさ。お友達のねずみさんのほら穴が水浸しだから、あの家を使ってもらおう」 サクラちゃんは空に飛んでいき数回パチパチと拍手しました。その話を聞いていたみんなは興奮と安心でチューチューと鳴き、鼻息を荒げ、さえずり、そして壊れた家の仲間たちを助けにいきました。

あかりとこうじは、フクロウさんの助けを借りて木の枝、穴、泥を避けて家に帰ることができました。フクロウさんに、できる限り早く道具や物を持って森に戻ると言いました。 そしてフクロウさんは「森の仲間たちをしっかり見守っておくよ」と言いました。 あかりとこうじはまっすぐ家に走って、おかあさんに古い人形の家を使っていいか尋ねました。おかあさんは「ねずみさんたちに使ってもらうのはいい考えね」と言いました。

あかりとこうじは小屋を開けて中を見渡しました。こうじはにっこりとほほえみ 「人形の乳母車を使ったら全部これで運べるし、荷物を森に運ぶのも簡単だよ」「それは素晴らしいアイデアねこうじ、色を塗るブラシも持っていけるわね」 あかりはこうじの背中を叩きました。 乳母車を運び出し、ピンクとみどりと黄色のペンキ、ブラシ、金づち、小さなクギ、人形の家の家具、少しの布とハサミを入れました。 一番上に人形の家を乗せてできるだけたくさん乳母車に詰め込みました。

あかりはきっとおなかが空くのでおかあさんにサンドイッチとおにぎりと水筒を用意してと頼みました。 あかりは食べ物をリュックサックに詰め込んでせっけんと爪を掃除するブラシとふきんも掃除用に持っていきました。２人とも出かける準備が整いました。